【Chapter1 失恋の癒し方】第1話 恋人の浮気、友達の裏切り…ずぶ濡れの私が辿り着いた場所

【Chapter1 失恋の癒し方】第1話 恋人の浮気、友達の裏切り…ずぶ濡れの私が辿り着いた場所

恋活サプリWEB小説「幸せになれる恋の近道」【Chapter1 失恋の癒し方】第1話

 

「素敵な男性と出会って、幸せになりたい」

「恋愛で遠回りをしないためのヒントが欲しい」

そんな女性の気持ちにやさしく寄り添い、

新しい恋に踏み出すパワーをくれる恋活WEB小説を作家の内藤みかさんが綴ります。

 

Chapter1は「失恋の癒し方」。

 

第1話、恋人とのつらい別れによって傷ついたヒロインは、ある場所にたどり着きます。

 

 

■突然、大好きな彼から別れを告げられて

 

あの日、恋を失わなければ、ここに辿り着かなかった。

ご縁は本当に不思議だなと、今振り返ればそう思える。

 

あの日、あんな悲しい思いをしなければ、私はこの小道に入らなかっただろう。

そして、このお店の名前にも心ひかれなかっただろう。

 

あの日は雨で、私は泣きながら、道を歩いていた。

泣きながら歩くなんて、そんなこと、したくない。

でも、どうしようもない。

涙が止まらなかったし、家には帰りたかったし。

雨でタクシーも捕まらなくて、せめて繁華街から一本入った裏道で、と、

生まれてはじめて踏み込んだのがこの通りだった。

 

あの日、私は、全てを失って、泣いていた。

恋人から突然別れを告げられたから。

それだけで世界の終わりのようにつらいのに、さらに話には続きがあった。

 

彼が私と別れる理由は、他に好きな女性ができたから。

それだけでも悲しみで胸がはりさけそうなのに、その人は妊娠しているという。

だから、責任をとって、その女性と結婚することになったのだと。

 

つまり、私は彼に二股をかけられていた。

あまりのショックに、私はしばらく呆然としていた。

 

 

■秘密の社内恋愛、そして同僚の裏切り

 

ついこの間まで、いつか結婚できたらいいね、なんて話を彼としていたのに。

彼とは職場も同じで、毎日顔を合わせていたし、毎週デートをしていたのに。

一体いつ、他の女性とデートする時間があったというのだろう?

私の問いに彼は答えてくれたけれど、それはあまりにも残酷な現実だった。

 

彼は職場結婚するという。

しかも相手は、会社の同僚で、私の一番の仲良しの絵里子だった。

私は習い事で毎週水曜日には残業しないで会社を出ていく。

彼と絵里子はどうやらその日に二人で会っていたらしい。

 

バレるといろいろ面倒だから、と、私たちの社内恋愛は周囲に秘密にしていた。

彼はその裏で、絵里子に近づいていたのだ。

でも絵里子にだけは、彼と付き合ってる、と打ち明けてあったのに。

どうしてよりによって彼とそんなことになってしまったのだろう。

恋人と友達、両方に裏切られてしまうなんて……。

 

うちの会社は、誰かが結婚すると、すぐさまお祝いの飲み会を開く。

きっと、彼と絵里子のことも、盛大にお祝いすることだろう。

そんなの、耐えられない。

 

「……私、会社、やめるわ」

 

そう口走って彼と別れた。

外は、雨が強く降っていた。

 

こうして私は、恋も、友情も、それから仕事も、全部失って、ぼろぼろ泣きながら、繁華街の裏通りをよろよろ歩いていた。

まさに人生最悪の気分……。

そんな時に、このカフェに出合った。

 

 

■ずぶ濡れの私が辿り着いた場所は…

 

私が立ち止まったのは、白い壁に蔦(つた)が絡まるロマンティックなカフェの前だった。

カフェの白い扉の横には、こんな手書きの看板が立てかけられていた。

 

『ずぶ濡れのあなた、濡れた体を拭くタオルあります。

泣いて歩いているあなた、涙を拭くハンカチあります。

そして、恋に破れたそこのあなた。

次の恋に行ける近道、教えます。』

 

なんだろう? この店。

まるで、私に言っているみたい。

驚いて、店の名前を見ると、そこには『恋の近道』とあった。

 

恋の近道って、どういうことだろう?

お見合いパーティースペースなのかなと中を覗いてみたけれど、レースのカーテン越しには、テーブルで優雅にお茶を飲んでいる女性が数人いるだけだった。

よく見たら『女性限定』と書かれている。

 

不意に扉が開いた。

優しい微笑みを浮かべた40代くらいの女性が私に、どうぞおはいりなさい、と声をかけてくる。

「あの……ここは?」

「カフェですよ」

彼女はそう答えた。

 

「恋をすると、疲れちゃう時があるでしょう? そんな時、ここで温かいお茶を飲んで、癒されてもらいたいなと思って作ったお店なの」

そして私の肩に大きなタオルをかけ、私の体を抱きしめるように包んでくれた。

「あなた、つらそうな顔をしてる。お店で休んでいきなさい」

 

私は彼女に抱きかかえられるようにして、泣きながら、お店に入った。

何もかも失った私を、このカフェは迎え入れてくれた。

それから私はこのカフェに通いはじめた。

お店の名前通り、私はここで、たくさんの恋の近道を教わることになる。

 

【Chapter1-第2話】に続く。

連載 幸せになれる恋の近道

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ライタープロフィール

内藤 みか

内藤みか

ないとう みか

作家/脚本家/イケメン評論家。山梨県出身。
『イケメンと恋ができる38のルール』(ベストセラーズ)、『年下オトコ×年上オンナ』(ゴマブックス)など著書80冊以上。
ラジオドラマ脚本『婚活バスは、ふるさとへ』(YBS)で文化庁芸術祭優秀賞&日本民間放送連盟賞優秀賞。
舞台脚本『男おいらん』はマンガ化や小説化も。イケメン電子写真集『Japanese Hot Guys』ではカメラも。
「内藤みかのイケメンブログ」

http://ameblo.jp/micanaitoh/

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